モバイルアプリ広告は今、従来のウォーターフォールモデルから脱却し、大きな進化を遂げようとしています。
ウォーターフォール型のメディエーションとは?
メディエーションプラットフォームは異なるデマンドソース間の広告配信リクエストを比較、優先順位付けすることで、デベロッパーの収益を最大化します。各デマンドソースを個別に管理する必要がないことに加え、例えばあるデマンドパートナーでは基準を満たさなかった場合でも、ユーザーに広告を表示できるパートナーは順次存在するので、収益を多角化できるという点で、デベロッパーにメリットがあります。
過去10年に渡り、アドテクノロジーの世界では広告マネタイズにウォーターフォール型のメディエーションが広く利用されていました。
本質的にはイールド・オプティマイゼーションモデルと呼ばれる、過去の eCPM を基にネットワークから広告を呼び出す仕組みです。 広告インプレッションは、リクエストごとに、予想 CPM が高いアドネットワークから低いネットワークへと下ろされていきます。
基本的に広告主はまず広告在庫を直接売ろうとしますが、売れなかった場合はそのインプレッションをプレミアムアドネットワークへと売っていきます。このようにして最終的にパブリッシャーの買い手がつくまで在庫はウォーターフォールを落ちていきます。
広告インプレッションが発生すると、パブリッシャーのメディエーションプラットフォームが、過去の価格が高い順にデマンドソースを順次呼び出します。
ウォーターフォールをベースにした従来のメディエーションでは、アプリのパブリッシャーは競合するデマンドパートナー全体に広告在庫を売ることができます。またパブリッシャーは、eCPM が高い順に、など選択的にデマンドソースを手動でランク付けすることもできます。これがウォーターフォールという言葉で表現される所以です。
ウォーターフォールのデメリット
ランキングが1位のアドネットワークには、他のアドネットワークよりも優先されて最初に広告リクエストに反応する権利が与えられます。ただ、もしこのアドネットワークの広告単価がそのユーザーにとって最高値でなかった場合、収益を最大化する機会が阻害されてしまいます。
ウォーターフォールの下位の方にある広告は呼び出されることはありませんし、そうなると収益機会の損失となります。
ウォーターフォールの順位は過去のデータのみを基に決められており、アドネットワークはその順番を自由に変えることはできません。順番が固定されているため、より単価の高い潜在的バイヤーやアプリ内ビディングパートナーは入札できず、広告在庫の獲得競争に参加することができません。
ウォーターフォール vs. アプリ内ビディング
アプリ内ビディングの場合、パブリッシャーは広告在庫をリアルタイムのオークションにかけることができます。このオークションはすべてのバイヤーが同一の広告在庫に同時に入札できる公平なものです。古く正確性が劣る過去のデータをベースとするウォーターフォールとは異なり、 アプリ内ビディングではすべてのパートナーが同時に入札することができ、最高値を付けたパートナーが必ず落札できる仕組みです。
アプリ内ビディングの基本概念は、公平性、透明性、そして効率性です。メディアバイヤーは、公平な競争の中でモバイルアプリパブリッシャーの広告在庫に入札できます。ウォーターフォールの場合はそのランクによっては部分的にしか入札できません。
このタイプのユニファイドオークションはより効率的で、ウォーターフォールから脱却しようとする今の大きな動きを表す代表的な例です。
アプリ内ビディングのメリット
アプリ内ビディングの大きなメリットの一つがその透明性にあります。モバイルアプリのパブリッシャーはデマンドソースからの実際の価格を見ることができるので、自分たちが持つ広告在庫の実際の市場価値をよりしっかりと把握することができます。これにより、価格設定の正確性向上にもつながります。
もう一つのメリットが、自動化です。 ウォーターフォールの設定には面倒な手作業が必要で、デベロッパーもマーケターも、ウォーターフォールの順番を常に設定、変更していかなければなりませんでした。アプリ内ビディングは、設定もモニタリングも微調整も、数クリックだけの簡単な操作で行うことができます。
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