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Lion Studios が開催した2019年の「Ultimate Game Changers コンテスト」で3位に入賞し、3万ドルの賞金を獲得したインディーデベロッパーの Alex さんにお話しを伺いました。コンテストに参加するまではゲーム開発のキャリアはゼロという驚きのデベロッパーさんです。
10年前までは花屋、そしてその後は銀行のIT部門のプログラマーとして勤務していたという Alex さん。ゲーム開発は、仕事と子育ての間に楽しむ趣味だったそうです。それが、Facebook でゲームコンテストの広告を見てから変わりました。趣味を次のステップへと発展させる転機が来たと感じたそうです。
この度はお話しを聞かせていただきありがとうございます。まずはご自身についてお話しいただけますか?
実はゲーム開発は昨年4月に始めたばかりなんです。業界でのゲーム開発経験はありませんが、銀行のIT部門でプログラマーとして10年間勤務していました。銀行に勤務する前は、花屋を約5年間経営していました。2008年の世界金融危機で花屋を畳むことになり、その後すぐに銀行のIT部門での仕事を始めました。
ゲームコンテストを知った経緯と、参加を決めた理由を聞かせてください。
Facebook の広告が目に付いたんです。それで、「ゲーム開発はそれほど難しくないんじゃないか?これが人生の転機になるんじゃないか?」と思いました。まずはいくつかコンセプトのドラフトを作って、オンラインで提出しました。しばらくして、Lion Studios から連絡があり、ゲーム開発をサポートしてもらえるとのお話しをいただきました。
「Corginaut」というタイトルでゲームコンテストで入賞されましたが、これについて聞かせてください。
ゲームに出てくるコーギー犬は自分の愛犬、やんちゃな3歳の Elizabeth がモデルです。ただ当初は、Elizabeth をゲームに登場させるつもりはありませんでした。ロケットがコンセプトですが、宇宙ステーションなどもない本当にシンプルなカジュアルゲームのつもりでした。ある日、Lion Studios さんとゲームについて話し合っているとき、後ろで Elizabeth が吠えたんです。それで Lion Studios から、「ゲームにElizabethを登場させよう!」とアドバイスをいただきました。犬好きは多いですから、「犬がかわいい!星5つ!」という流れでレビューが付くのではと思いました。それで、ゲームのあらゆるところにコーギー犬を登場させてしまおうということになったんです。コーギー犬がキャノン砲で町を吹き飛ばしたりするゲームです。そうして、その後も Lion Studios と共にゲームの改良に取り組みました。
Coginautの開発にはどれくらいの時間がかかりましたか?チーム、またはソロ、どのようなかたちで開発を進めたんでしょうか?
最初のプロトタイプ作成に2~3週間かかりました。アイデアが固まってからビルドを完成させるまでに4カ月くらいかかりました。自分1人での開発でした。1日のうち通勤時間の3時間くらいと、自宅で夜の2時間くらいを作業に割きました。
開発の過程全体で最も重要だったこと、または大変だったことはなんでしょうか?
作業の進捗を管理して、機能がきちんと組み込まれているか確実にするのが、一人でゲーム開発をする上で最も重要だと感じました。大変だったのは、日々の生活でゲーム開発の時間を割いて、機能がきちんと反映されていることを確認し、リリースのタイミングに向けてペースを維持することです。
フルタイムの仕事があって、ゲーム開発ができるのがわずかな隙間時間だけという、私のようなインディーデベロッパーにとってはハードですが、とにかく数分でも無駄にしないというのが大事だと思います。特に家族のこともあって落ち着いて開発するまとまった時間が取れないなかでは、細切れでもたとえば15分の積み重ねがとても大切です。
多数の応募者があったLion Studiosのコンテストで入賞したポイントはなんだったと感じていますか?
正直、入賞だと聞いて自分でも驚きました。ほかの参加者のゲームがどんなものかを知ることはできませんでしたから、比較することもできません。最近のゲームは最初のうちにコンテンツのほとんどが分かる形ですが、おそらく、Corginaut はさまざまなコンテンツがあるので、ゲームプレーを通して、新しいことを発見したり探したりすることでユーザーが夢中になれるのではないでしょうか。
Corginaut は現在どうなっていますか?
この数カ月でマーケットが様変わりしたこともあって、Corginaut は一時休止しています。いまは、Lion Studios と、足元のマーケットに合うような、いくつかの新たなアイデアに取り組んでいます。
コンテストに参加して印象的だったこと、面白かったことなどありますか?また、Lion Studios との協業はいかがでしたか?
日々開発に取り組んで、最終結果の発表に臨むまでが心に残っています。とにかくエキサイティングで、そしてプレッシャーでいっぱいでした!
Lion Studios との協業では、プロジェクト管理におけるレベルの高さに感銘を受けました。私は企業で10年間、複数のプロジェクトを進行して完成させるということをやってきましたが、Lion Studios はプロジェクトを遂行するにあたって素晴らしく、そしてスピーディーな仕事ぶりでした。
インディーデベロッパーであることの難しさ、または利点などはなんでしょうか?
正直なところ、ゲーム開発ではまだ10カ月の新米なのでそれほどの経験はありませんが、これまでで感じている最大の困難は、時間の制約、ゲームに盛り込めるコンテンツの量、そしてマーケットとパブリッシャーの期待のそれぞれにどう立ち向かうことです。できる限りコンテンツを充実させたいですが、時間の制約や期待されるスケジュールなど、折り合いをつける必要があります。こうしたバランスをうまく取るには経験が必要だと感じます。いままさに、それを学んでいるところです。
アイデアはあるけれど前に踏み出せない人は、Alexさんのお話に勇気づけられると思います!最後にそういった方々にメッセージをぜひお願いします。
とにかくやってみることです!いまでは簡単に使えるツールが手軽に入手できます。自分のゲームを開発して、ほかの人にプレーしてもらい、そして誰かが自分のゲームを楽しんでくれる、というプロセスは本当に素晴らしいです!