ゲーム, モバイルアプリ成長

#デベロッパーさんに直撃 Lionbird Games に聞く、グローバル展開の秘訣

Amy Mills
2月 14日, 2019
デベロッパーに直撃 インディー AppLovin

より多くの方にアプリのマネタイズのコツや成功事例について知ってもらえるよう、デベロッパーのみなさんの声をうかがうシリーズ #デベロッパーさんに直撃を AppLovin ブログで展開しています!(過去の記事はこちらをご覧ください)

今回は、2018年度  Casual Connect Europe における Indie Dev Prize 受賞者の一社、Lionbird Games の皆様にお話を伺いました。Lionbird Games(以下、Lionbird) は AppLovin オフィスのあるサンフランシスコへ招待され、当社でのワークショップに参加しました。3日間に渡り当社スペシャリストによるマネタイズおよびアプリ最適化のトレーニングを受け、ビジネスを成長させるためのアドバイスを受けました。

Lionbird は香港に拠点を置く4人体制の小規模なチームでありながら、40以上のゲームタイトルをリリースし、なんとダウンロード数1兆件を突破しています。今回のインタビューでは、香港におけるインディーゲームシーンや、ゲームのグローバル展開の秘訣についてお伺いしました。

 

Lionbird の強みと弱み

小規模のゲームデベロッパーにとって最大のチャレンジの一つは、何がうまくいくのかを特定することです。Lionbird にとっては、カジュアルゲームを素早く開発することから成功が得られました。「小さなチームなので、最初からカジュアルゲームを作ろうと決めていました」と Lionbird は言います。「私たちにとってうまくいったのは、ゲームの reskin (ガワ替え)です」

Lionbird は試行錯誤を重ね失敗から学び、パフォーマンスの芳しくないゲームを躊躇なく潰してきました。「私たちが最も注目しているKPIは継続率です。Battle Shotでは、データを見てリソースがあまりにも限られていることに気づいたので、やめることを決めたのです」と Lionbird 言います。

また、Lionbird チームは成功するためにはグローバル展開しなければならないことにすぐに気づきました。乗り越えなければならなかった最大の課題はゲームのローカライズです。「弊社のゲームは、全て10ヶ国語にローカライズしています。私たちは中国語版と英語版は自分たちでローカライズしていますが、その他の言語はフリーランスの人たちにお願いしています」と明かしました。

しかし開発を進めていく中で、今後ローカライズは単にゲームの中のテキストを翻訳することではなくなります。彼らの最新ゲーム World Creator の成功には、各地域に合わせて作るカスタムコンテンツが必要だと気づきました。「アメリカ版、イギリス版、ロシア版があるのですが、自分の国をフィーチャーしたバージョンを作ってほしいという要望がユーザーから寄せられたのです」と Lionbird は語ります。現在チームは World Creator のフランス版、中国版、日本版を含む新しい国のバージョンの開発に取り組んでいます。

Lionbird は現在のゲームポートフォリオで成功を収めてきましたが、「まだまだ成長の余地はある」と言います。特にマーケティングおよび UA を改善する必要があると認めています。「マーケティングはこれまで避けてきたのですが、それは投資による資金援助が得られなかったからです。自分たちだけで、わずか1万 USドルでビジネスを始めたので、資金的に余裕がなかったのです」と言います。同社は以前マーケティングや UA を試みたこともありましたが、それは Facebook 上だけのわずかな成功に留まりました。Lionbird の Facebook ページには現在35,000人のフォロワーがおり、World Creator ゲームでは Facebook のターゲティング広告を試みています。同社は近い将来にはよりUAに力を入れることを計画しています。

AppLovin のサンフランシスコオフィスを訪問した際、Lionbird チームは UA やゲームのプロトタイプを作る際に注意すべき KPI について学べたことに感謝していました。「AppLovin のサポートがなかったら、こうしてサンフランシスコに来ることもなかったでしょう。私たちにとっては高いコストですから 笑」と言います。

 

中国市場進出の困難

香港に拠点を置く Lionbird  にとっても、中国への進出は容易ではありません。「弊社のゲームは全て世界展開していますが、中国は別です。みんな中国に進出したがりますが、大変ユニークな市場なのです」と認めています。「弊社は香港の会社ですが、それでも『外国』企業と見なされるので、中国国民のツテがなければ、銀行口座の開設も営業許可証も取得できません」

さらに、中国市場では Androidアプリストアが非常に細分化されていることも、Lionbird のような小規模の開発会社にとって難しいところです。中国では Google Play が許可されず国内の OEM が独自のアプリストアを作るため、何百もの Android アプリのマーケットプレイスが存在しています。「全てのプラットフォームにゲームを展開するには何ヶ月もかかるでしょう」と Lionbird は明かしました。

 

今後の展望

モバイルゲーム市場の未来について尋ねたところ、Lionbird は AR や VR 等の新興プラットフォームについては懐疑的でした。「ほとんどのユーザーは、通勤中やコーヒーショップで並んでいるときにゲームをしています。ARや VR ゲームはそういう状況ではうまく行きません」と言います。

Lionbird は現在4人チームですが、本格的なスタジオへと成長させる野望があります。「30〜40人の従業員を抱えて、みんなで新しいゲームやアイデアを持ち寄れるようにしたいです」

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