ハイブリッドマネタイズは通常、モバイルゲームを含むアプリの収益化で様々なアプローチをミックスすることを指します。アプリ内広告やアプリ内課金をうまく組み合わせて収益を最大化させるハイブリッド型のマネタイズモデルです。絶妙な匙加減でそれぞれの良い部分を生かし、アプリやゲームに戦略的に適用します。
AppLovin で Business Development Manager を務めるTony Deane は、ハイブリッドマネタイズはアプリのユーザー基盤を改善する戦略の1つだと言います。「LTV のアップにつながります。多様なモバイルアプリが存在するなか、デベロッパーはアナリティクスを活用しなければなりません。ハイブリッド型のマネタイズモデルにより、分析に基づいて、収益を最大化するのに最適な方法で広告を組み込むことが可能になります」
ハイブリッドマネタイズはどのようにして生まれたのか?
以前は、アプリで収益化する方法は限られていました。有料ダウンロードまたはアプリ内課金、あるいはバナー広告やインプレッションによる収益です。
一般的に、1カ月の期間でユーザーがアプリ内課金に費やす金額は大きくありませんでした。そこでデベロッパーは、収益を向上する新たな手段へと目を向けました。
市場の競争が進むなか、デベロッパーの間では、広告の新たな表示方法が生まれたり、収益化戦略の多様化に向けた動きが広がったりしました。UXにどのような広告を組み込むかという点に関する改良もそうした取り組みの1つで、例えば、「動画リワード広告」を視聴することでユーザーがアプリ内通貨を獲得したり、新しい機能を追加できたり、パフォーマンスをアップグレードさせたりできるようにする手法が挙げられます。
モバイルゲームアプリのハイブリッドマネタイズ
ゲームの場合は、収益化戦略とゲームジャンルの組み合わせにいくつかの考え方があります。
ハイパーカジュアルゲームの場合は、一般的に広告が収益の軸となります。シンプルな操作で楽しめることが特徴のゲームジャンルであることから、幅広い層のユーザーにリーチできるためです。
ゲーム操作のスキルレベルが上がってくると(シミュレーションゲームやカジュアルゲームなど)、広告とアプリ内課金の組み合わせによるハイブリッド型のマネタイズが活用できます。RPG や戦略系ゲームなど、それ以上のレベルのジャンルになると、収益の軸はアプリ内課金となります。
動画リワード広告とは?
広告の技術が進化し、動画リワード広告が生まれました。デベロッパーの間では収益化戦略強化の効果的な方法として認められています。こうした動画広告により、アプリ内課金で入手できるアイテムをユーザーに知ってもらうことが可能です。
アプリ内ビディング
デベロッパーが広告在庫を入札で売り出す方法の1つであるアプリ内ビディングは、収益化を巡る環境を変えました。
アプリ内ビディングによって公平なエコシステムが生まれ、デベロッパーは、リアルタイムで各インプレッションの価値を最大化する機会を得ることができるようになり、ビジネスの大きな成長につながっています。
これまでは、手動での細かい設定が必要で、効率性が劣るウォーターフォールと呼ばれる仕組みを利用していたデベロッパーにとっては、アプリ内ビディングは時間の節約にもつながりました。ウォーターフォールでは、過去のデータに基づき、どのネットワークがパブリッシャーにとって収益拡大につながるような高いCPMになるかを予測し、広告ネットワークを捌きます。
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その他の広告フォーマット:バナー広告、インタースティシャル広告
従来型の広告表示の方法から派生したハイブリッドマネタイズを知る上では、異なる広告フォーマットを理解しておくことが役立ちます。
受け身の広告体験
アプリでもウェブサイトでも、広告がスクリーンの上下どちらかに表示されるバナー広告が主流だった時代があります。表示方法は動画や画像、テキストなどでした。
バナー広告は受け身の体験で、ユーザーは何もする必要がありません。インプレッション数に基づくバナー広告は、トラフィックやユーザーが多いアプリには相性が良いです。
インタースティシャル広告は、全画面に表示される広告で、バナー広告に比べるとエンゲージメントが高くなります。モバイルゲームの場合は、ステージ間など、自然な場面に実装することが重要です。
インタースティシャル広告はバナー広告ほどのインプレッション数にはつながりませんが、概してCPMが相対的により高く、広告収入がより大きくなる可能性があります。
ハイブリッドマネタイズの進化は続く
モバイル広告業界は変化を続け、収益化戦略も変わり続けます。プレイヤーやユーザーに響く方法をデベロッパーは探求してテストし続け、今後も新たなハイブリッド型の手法が生まれるでしょう。
ハイブリッド型の収益化に取り組み、いくつかの戦略の組み合わせで利益拡大を図るデベロッパーやアプリ会社が成功を収めていくでしょう。
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