AppLovinは2019年5月16日、Appsflyerさん、Liftoffさんとの共催で「令和時代のアプリマーケティングについて考える」をテーマとした朝食付きセミナーを開催いたしました。
今回のセミナーでは、アプリ業界の第一線で活躍するマーケターをお招きし、「アプリマーケティングの未来」についてパネルディスカションを行いました。モデレーターは、Liftoffの天野氏が務めました。
本記事では、パネルディスカッションの一部をご紹介します。
天野:アプリ運営におけるKPIについて、メディアアプリを提供されているAppBrewさんでは、どのように取り組まれていますか。
AppBrew中川:当社はコスメのクチコミアプリ「LIPS」を運営しています。ユーザー獲得のKPIにはCPI、Retention Rateを据えています。LIPSはCGM(Consumer Generated Media:ユーザー参加型のコンテンツで運営されるメディア)であるため、「多くのユーザーに届くこと」は前提として、「頻繁に使われること」も重要です。つまりRetention Rateを高く保ちつつユーザー獲得を最大化出来るかがマーケティングにおいて鍵となるため、「CPI・Retention Rateを広告媒体ごとに可視化すること」「可視化された数値を日次で広告運用にフィードバックすること」の2点が達成できる仕組みづくりに取り組んでいます。「推測より計測」をテーマに、短いスパンで仮説検証を多く回せるチームでありたいです。
天野:ゲームアプリを幅広く提供されているBushiroadさんではいかがでしょうか。
Bushiroad森下:当社は、BanG Dream!(バンドリ!)、少女☆歌劇 レヴュースタァライト、カードファイト!! ヴァンガードや新日本プロレスリングなど様々なIPを保有しているIPデベロッパーです。
当社はIPを軸にオフラインイベントやグッズ販売など様々な種類のマネタイズが存在します。その中でもソーシャルゲームからの課金は非常に重要なマネタイズのトリガーと認識しております。
マーケティングの一環でもあるデジタルアドでは自動配信される媒体が多いこともあり配信設計・ターゲティングといったチューニングと比較して、クリエイティブをどのように最適化していくかが非常に重要だと考えております。そのため、どのようにして静止画・動画素材を制作していくかを考えることが重要になってくるのではないでしょうか。
天野:Sumzap(SGE)さんでも様々なゲームを中心に展開されていますが、どのような広告分析をされていますか?
Sumzap窪田:当社(SGE)では、多くのゲームを提供していますが、ユーザーのLTVについて大体の予測ができるようになってきていると考えています。課金最適の課金アクションが溜まりにくい場合は、最適なゲーム内イベントを設定すると学習が深まります。
例えば、「ユーザーは特定のイベントからN日後までに、課金している確立が高い」という法則を見つけ出し、そのイベントを成果地点などに置いてます。インストール後から初課金までのサイクルは、ゲームによって異なり、それに合わせた設定するように心がけてます。
天野:JapanTaxiさんは、各社さんとは異なり、タクシーというリアルなマーケットに展開されていますね。どのような取り組みをされていますか?
JapanTaxi中川:配車アプリ「JapanTaxi」のマーケティングを担当しています。私たちのアプリは、タクシーを利用したい方とタクシー会社様をマッチングするプラットフォームです。そのため、そのマッチング数を最大化する取り組みの一環として、マーケティングを行なっています。
効果測定のスパンとしては、やはりタクシーですので、毎日乗るものではないので、1ヶ月程度の長いスパンで考えています。入ってきたユーザーさんが継続的に使っていただく、ということを中心に、例えばGoogle マップさんなど、「タクシーに乗りそうな人がいそうなチャネル」のプランニング・実行に取り組んでいます。
パネルディスカッションではこのほか、「クリエイティブの評価」や「マーケティングチームの継続的な運営」など、多岐にわたるトピックが展開され、他業種間のデジタルマーケティングについて様々な意見が飛び交いました。
今回のセミナーは朝の9時半スタートという早い時間でしたが、ご参加いただきました皆様、ありがとうございました。今後も様々なイベントを企画しておりますので、ご期待ください!