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大人のためのアプリマーケティング入門 <実践編>

Yuki Manno
8月 23日, 2018

前回の基礎編では、基本的な考え方や心構えについてお話いたしました。今回の実践編では、更に踏み込み、実際に広告を出稿する際の流れについてお伝えしたいと思います。

よし、広告を出そう!と決めたその日から広告を出稿できるわけではありません。KPI を設定し、それに基づいた予算(投資金額)を決めます。また、それに基づき、広告をどこに出稿するのか?クリエイティブはどのようなものにするのか?など、様々なことを準備する必要があります。

 

テスト出稿が重要

KPI を決めるとき、「なんとなく」で決めてはいませんか? CPI 500円、ROAS 30日で50%、7日間継続率 25%など、達成したい数字があると思います。しかし、実際のユーザーがどのような動きをするのかが全く未知の状態では、それらの数字には何の裏付けもありません。

KPIを決めるときは、なぜその数値を目標とするのかを確実にしましょう。そのためには、テスト出稿が大切です。

また、広告出稿に使う予算を設定する際は、どの程度ならば投資として割り切れるのか?を考えておきましょう。入門編でもお伝えしましたが、広告は株などと同様、確実なものではありません。特に、出稿初期は回収できない可能性もあるため、投資金額の回収に拘りすぎないことも大切です。

投資金額が大きければ、より正確なデータが得られますが、回収できなかったときのリスクは大きくなります。逆に投資金額が小さすぎると、そのデータが正しいのか分からないまま終わってしまいます。また、金額の大小は、出稿先選びにも影響を及ぼすため、しっかりと考えておきましょう。

 

出稿先とクリエイティブ

ここでいちばん大事なキーワードは「大→小」です。Facebook やTwitter、UAC(Google)など、とにかく大きなトラフィックを持つネットワークから、まずは出稿してみましょう。そこで予算が使い切れなかった場合は、出稿するネットワークを増やせば良いのです。

ここでの注意点は、出稿先の媒体が見えないネットワークには出稿しないということです。ちゃんとデータが透明性を持って見えることで、その後の分析も十分にすることが出来ます。

出稿先の媒体にもよりますが、最近のクリエイティブの主流は動画広告です。クリエイティブの制作コストも、先ほど言及した投資のうちに入ります。

もちろん、いくつもパターンを制作し、テストをして絞り込んでいけば、100点のものを見つけることができます。しかし、それをするためにもコストがかさみます。

個人的感覚では、クリエイティブがキャンペーンに与える効果は多くても 30% 程度だと感じています。80点だとしても、まずは一つ広告素材を完成させることが、殆どの場合正解となります。

 

出稿後の振り返り

出稿を開始したら、2週間〜1ヶ月の頻度で振り返りをしましょう。広告にはトレンドがあります。全体を俯瞰してみると、全てに通じる変化が見えてくるはずです。

毎日効果を見て、一喜一憂してもあまりいい結果は生まれません。ここでも「大→小」の法則に従い、トラフィックの大きいネットワークから順に、ネットワークごとの変化を見ていきましょう。

細かくチェックしすぎていると、リソースが足りなくなってしまいます。

ROAS が良い結果のものは、CPI を上げてボリュームを増やし、ROAS が悪いものは、止めるもしくは CPI を下げてボリュームを減らします。

慣れないうちは、極端に効果の悪いものを停止するだけでも十分です。

 

真のROIとは

全体の利益をアップさせるためには、売上を上げる、もしくはコストを下げる必要があります。

実際の広告費用、代理店に支払っている費用、運用の人件費など、すべてを合わせたものが、真のCPI(コスト)であると言えます。

目先の数字にとらわれず、俯瞰的な視点でビジネスを考えることを常に心がけましょう。

何度もお伝えしているとおり、とにかく影響の大きいものから考えるようにするのをおすすめします。「大→小」の考え方はここでも同じです。

ROI を上げるためには、売上を上げるだけでなくコストを減らすことも有効です。社内のリソースをどれくらい使っているか?クリエイティブに必要以上に力をかけていないか?を定期的に見直してみましょう。実は気づかないコストが真のCPIの大部分を占めているかもしれませんよ?

また、一番最初にもお伝えしましたが、広告はそもそも不確実なものです。この前提を常に忘れず、トライアンドエラーを繰り返して、一番大きなトリガーを探すことが重要です。

 

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