AppLovin のインハウスクリエイティブチームである SparkLabs は、何万ものモバイル広告のクリエイティブを作成し、反復的に改良してきました。彼らは、200以上のモバイルアプリから収集したデータを使用して、最高のパフォーマンスを発揮したクリエイティブの様々なコンセプトや戦略を特定し、クリエイティブの成功に影響を与える様々な変数を分析しました。
SparkLabs チームは、AppLovin が最近発表したモバイルクリエイティブトレンドレポートに加え、市場における技術・クリエイティブトレンドの観察結果から得たデータを組み合わせ、2023年のモバイル広告クリエイティブに関する展望を示しました。
この記事では、2023年にユーザーの心を掴む最先端のクリエイティブを作成するための鍵となる重要な予測事項を紹介します。
昨年、SparkLabs で高パフォーマンスを発揮したクリエイティブの約29%は、AI によって生成されたナレーションを使用していました。さらに、AI による生成コンテンツはますます人気を集めており、アクセス数も増加しています。例えば、グラフィック、ビデオ、3D、チャットボットなどの視覚的要素が多く、インタラクティブな用途においては、AIによるより高度かつ効率的な体験が可能になっています。これらのツールは、すでにコンテンツ制作の多くの段階で利用され、データ処理の高速化に貢献しています。また、AIチャットボットを組み込んだ広告クリエイティブや、ユーザーとのインタラクションごとにリアルタイムで独自の結果を生み出すアートジェネレーターなどが、いずれモバイル広告のUIレベルまで普及することが予想されます。
広告に多様性豊かなキャラクターを使えば、より広範にわたって多様なユーザー層にアピールできます。成功する広告にはレプリゼンテーションが重要であり、これはデータでも明らかです。ユーザーは、ゲームのキャラクターやテーマ、ストーリーに共感したり、自分とのつながりを感じたりすることで、そのゲームに興味を持つようになります。デベロッパーは、モバイルアプリ広告にさまざまな性別、年齢、人種、体型、性的指向、社会経済的地位のキャラクターを取り入れることで、より幅広く多様なユーザー層にアプローチすることができます。視覚的に多様性豊かなキャラクターを登場させ、AI やナレーション録音を使う場合は、ステレオタイプにとらわれた人物像や、特徴を大げさに強調し過ぎた表現にならないように注意しながら、ナレーターのアクセントや声のトーンに配慮するようにしましょう。目指すのは、ユーザーが一体感や親しみを感じられるコンテンツです。
親しみやすくリアルな実写クリエイティブや、ユーザー生成コンテンツの見た目と印象は、カジュアルで包括的な雰囲気を醸し出します。また、ユーザーの注目を集めるために、モバイル UA クリエイティブにはさらに多くの予算が投入され、より洗練された実写コンテンツでユーザーを惹きつけるようになるでしょう。没入感のあるストーリーやキャラクターの多様性といった要素を取り入れることで、実写コンテンツをさらに強化できます。
優れたクリエイティブは、ユーザーにエンターテインメントを提供し、好奇心をくすぐります。2022年には、ゲームプレイを解説するナレーション付きのチュートリアルが大きな人気を集め、これによりユーザーに独自の価値を提供し、ゲーム攻略をアシストする広告が成功を収める可能性が高いことが示されました。SparkLabsは、このトレンドが今後も続くと予測しています。チャットボット、AR/VR要素、ジャイロ、音声認識など、新しい魅力的なインタラクションから発想を得た手の込んだクリエイティブは、没入体験を提供するとともに、クリエイティブに興味を持ったユーザーをファネルのさらに下部へと引き込むことができます。
AppLovin のデータからは、インタラクションを強要したり、誤った内容の宣伝をしたり、ユーザー体験を犠牲にしてまで強引に商品を売りつけようとするモバイルアプリ広告は、今までと同様、容赦なくユーザーに嫌われることがわかりました。使い勝手の悪い UX による質の低いユーザー体験、関連性の低い広告やイライラさせる広告が多く表示されることによる広告疲れ、プライバシーが侵害されているかのように思える広告、さらにその他の一見不誠実なクリエイティブコンテンツは、ユーザーを遠ざけることになります。こういったコンテンツは避けるようにしましょう。アプリとの関連性があまり高くないコンテンツを使って広告を配信する場合は、他の変数を調整するのがおすすめです。例えば、ゲーム好きな人の心理を利用したメカニクスを試してみましょう。アプリ広告内のパズルを楽しんだユーザーは、アプリ内のパズルも気に入ってくれるはずです。
SparkLabs の「クリエイティブトレンドレポート2023」のフルバージョンはこちらからご覧ください。