今年初め、App Annie は、2019年末までにモバイルゲームが消費者のゲーム支出の60%に達するとの見通しを示していました(2018年は51%)。2019年も残り3ヶ月ほどですが、年末までにこの見通しどおりになる可能性が高まっています。
App Annieの2019年第2四半期のモバイルゲームレポートによると、モバイルゲームのダウンロード数と消費支出は、過去最高の伸びを示しています。ダウンロード数は、Android と iOS それぞれのプラットフォームで伸びています。Google Play Store がダウンロード数 265% 増と圧倒的な伸びを見せ、App Store は売上高 80% 増を記録しています。
米国では iOS, Android 両方のアプリストアで、多くのモバイルゲームがダウンロードされています。iOS のゲームダウンロード数トップは、依然として米国がトップを維持しています。中国は iOS のゲーム消費支出では米国を超える数字を記録している一方、Android のゲーム消費支出では米国、日本、韓国が最大規模となっています。とはいえ、中国の Android のストアのエコシステムは細分化しているため、同国内の Android のゲームへの実際の消費支出を把握するのは難しくなっています。
2019年Q2、勢いのあるジャンルとタイトルは
勢いのあるゲームジャンルは、AndroidとiOS共にアーケード、アクション、パズル、カジュアルとなっています。Android ユーザーの間ではカジュアルゲームの需要が高く、iOS ユーザーの間ではパズルゲームが人気のようです。App Annie によると、どちらのプラットフォームでもハイパーカジュアルゲームがダウンロード数の大幅の伸びをけん引しています。一方で、消費支出に焦点を当てると、その伸びを主導しているのは RPG や戦略系ゲーム、アクションゲームなどのハードコアゲームです。
Stack Ball、Run Race 3D、Clean Road、Traffic Run、Crowd City といったハイパーカジュアルゲームが、世界的に最もダウンロード数が多くなっています。直観的で簡単にプレイできることがポイントだといえるでしょう。
クラッシュ・オブ・クランは根強い人気があり、世界で最も売上の高いアプリのトップ10圏内に返り咲きました。幅広いプレイヤー層を擁する PUBG Mobile も再びトップ10入りしています。
米サンフランシスコを拠点とする Niantic がリリースした ハリー・ポッター:魔法同盟 は大きな注目を集めましたが、Pokémon Goのような成功を収めることはできませんでした。Pokémon Go はローンチから3年後のいまも、世界の月間アクティブユーザー数(Monthly Active User, MAU)で6位、世界のゲーム消費支出で9位につけています。ハリーポッター vs ポケモンの、位置情報を使うロケーションベースのゲームアプリの勝敗はついたのではないでしょうか。