より正確にユーザーごとの収益を計算することは、ビジネスにとってとても重要です。MAXでは、様々な広告ネットワークから獲得したユーザーごとの広告収益を計算するために、いくつかの方法を提供しています。それぞれのデベロッパーのニーズに柔軟に対応出来るよう、このブログではそれぞれの方法のメリット、デメリットについて詳しく解説いたします。
新規ユーザーの獲得コストと、各ユーザーが生み出す収益を比較し、より効率的なユーザー獲得をするためには、正確で詳細なインプレッション単位のデータが必要になります。MoPub から MAX に移行されるデベロッパーの方には、MAX SDK で、これらのデータなどを提供する強力な分析機能をご利用頂けます。(移行についてのご質問はこちらからお問い合わせください!)
さらに、このインプレッション単位、ユーザー単位の広告収益のデータは、自社で活用するだけでなく、 MMP やその他の BI ツールに送信することで、より柔軟で深い分析やレポーティングを行うこともできます。MAX SDK では、これらのツールと連携し、簡単にデータを取り込むことができます。
ユーザー単位の広告収益とは?
ユーザーが広告を見たり、クリック、あるいはそこからアプリをインストールした場合、アプリのデベロッパーは、広告収益を得ることができます。
ですので、マーケターがユーザー単位の広告収益を測定したいと思うのは当然のことです。しかし、広告ネットワークが提供するデータは広告収益の合計や平均値のみで、ユーザー単位のデータではありませんでした。
MAX では、広告収益をユーザーレベルで正確に測定し、そのデータをユーザーを獲得した広告チャネルに結びつけることができます。
ユーザー単位の広告収益データによって、より広告を見てくれるユーザーをどこで見つけるか、また、どのユーザーが最も収益を上げるか、どのキャンペーンが高い費用対効果を生み出しているかを正確に分析することができます。
これにより、アプリのパブリッシャーは、広告の収益をユーザー獲得チャネルに結びつけ、ユーザー獲得にかかるコスト、ユーザーのアプリ内の活動によって生み出される収益、広告のコンバージョンによって生み出される収益額などをを追跡し、顧客生涯価値(LTV)の計算をより正確に行うことができるようになります。また、このデータによって LTV と ARPU(ユーザー1人当たりの平均収益)が明確になります。
ユーザー単位の広告収益の重要性
単純に、広告収益の合計をユーザー数で割ると、すべてのユーザーの収益の平均値が出ることになります。しかし、ユーザーによって LTV は様々なため、平均値ではユーザーの広告収益価値を正確に表すことができず、正確な LTV と呼ぶことはできません。
MAX でユーザー単位の広告収益データを得る3つの方法
MAX でユーザ単位の収益データを取得する方法は、User Revenue API、Client Side、Server-to-Server の3つがあります。
ユーザー収益 API (User Revenue API) – この API を利用して、日次ベースでユーザー単位、もしくはインプレッション単位のデータを取得できます。データは UTC 基準で翌日の8時(日本時間の17時)から確認することが可能で、最大90日分の過去のデータが利用可能です。この API は、プライバシーポリシーによって、正確な入札価格データを提供することができないビディングパートナーについても、より正確な推定値を提供することができます。より詳しい内容はこちらでご覧ください。
クライアントサイド(Client-Side) – SDK の API を利用することで、クライアント側でインプレッション単位のユーザー収益データにリアルタイムでアクセスし、データを使ってそれぞれの獲得チャネルやキャンペーンを比較することができます。ユーザーのプライバシーを守りながら、IDFA を使わずにアプリのインストールを広告キャンペーンにアトリビューションするための Apple のフレームワークである SKAN(SKAdNetwork attribution) にも対応するためには、この機能をご利用頂く必要があります。
しかしこの方法は、クライアントサイドでコードを正しく実装する必要があるため、3つの中で最も難しい方法となります。iOS、Android、Unity 向けの MAX のドキュメントの「Advanced Setting 」で実装方法をご確認いただけます。
サーバー間通信 (Server-to-Server) – サーバー側でリアルタイムの収益データにアクセスしたい場合は、インプレッションポストバックを追加すれば、インプレッション単位のユーザー広告データを追跡することができます。AppLovin は、MAX のインプレッションが記録されると、そのサーバーから、デベロッパーが定義した外部のエンドポイントに GET リクエストを送信します。インプレッション発生後、すぐにこれらのポストバックを行いますが、最大で数分遅延が発生する場合があります。また、データを受信するためのサーバーが必要です。
Adjust、AppsFlyer、GameAnalytics、Singular などの MMP パートナーに対して、対応する広告ネットワークごとの、ユーザー単位およびインプレッション単位の収益データを共有することができます。
この機能を有効にするには、担当営業もしくはサポートチームまでお問い合わせください。
Tip: タイムスタンプのマクロを使用すれば、ポストバックが遅延しても、正確なインプレッションの時間を記録できます。S2S Impression Revenue API についてより詳しく読む。
今すぐ MAX の移行を開始しましょう!MoPub + MAX の統合プラットフォームの違いを示す比較表もご覧ください。AppLovin と MoPub チームは、可能な限りシームレスに移行を実現できるよう努めて参ります。ご質問がございましたらお気軽にお問い合わせください。