収益化

ハイブリッド収益化のベストな戦略

Yu Nakamura
2月 9日, 2021

ハイブリッド型マネタイズとは、アプリ内課金(IAP)とアプリ内広告を組み合わせて収益を最大化するマネタイズ戦略のことを言います。 しっかりとしたマネタイズ戦略を立てるには、まずアプリ内でのユーザーの行動を理解するところから始まります。きちんと理解することで、ユーザーの行動に基づいたマネタイズを計画する事ができます。 

2019年のFacebook Audience Networkによる調査では、アプリ内広告は収益増加につながり、動画リワード広告はアプリ内課金の増加を大きく補完するものであると、大多数のデベロッパーが認めています。

収益化につなげるベストな方法は、どのようにしてユーザーに魅力的かつ最適な体験を提供できるかを考えることです。これはアプリ内課金、LiveOps、動画リワード広告、あるいはアプリ内で広告を表示するタイミングや頻度を調整するなど、様々な方法を通して実現できます。

 

ハイブリッド型マネタイズを最も効果的に活用する方法

一定の収益を確保し成長を続けるためには、何がユーザーに響いているのか、あるいは響いていないのかを見極めなければなりません。そのためによく使用されるのが、テストと結果測定です。 

動画リワードなどの広告を利用すると、どのユーザーにどんなリワードや広告手法が響いているのかが見え、ゲーム内の広告配置を最適化できるようになります。 あまりにも多いインタースティシャル広告はユーザーの体験を損なってしまうおそれがあるので、広告の配置や頻度、そして広告のパフォーマンスを理解することが重要です。

大抵の場合、ゲームスタジオは各種広告ユニットや、例えば先月アプリ内課金をしたユーザーなのかどうかなどといった、アプリ内の行動を元にしたルールベースの広告などを利用してプレイヤーを分類しています。

アプリの全体的なエンゲージメントを高くし、かつユーザーのマネタイズを最大化するバランスを見つけるのがカギです。

Michael Fortune, Director of Product Marketing, AppLovin

広告の頻度:どのくらいが適切か?

ゲームの世界では、プレイヤーにゲームを進めたいという動機づけをするために、動画リワード広告を通してコインやライフを与えたりします。インタースティシャル広告などのを表示しすぎて、チャーンレート(解約率)が高くなるようなことは避けたいので、何の広告がどのくらいの頻度で表示されるかのバランスを取るのは重要です。

一方で、アプリ内課金をしないプレイヤーのマネタイズも実現できるよう、十分な回数の広告を表示して、エンゲージメントを促したいところです。

ある調査によると、動画リワード広告を始める際はまず、プレイヤー1人につき1日3.5件の広告を見せることを目標にするのがいいそうです。リワード広告を閲覧するかどうかはユーザー次第なので、大体10件の広告を見せることで1日3.5件という目標が達成できる可能性がある、とのことです。

 

ゲームに広告を取り入れる

まずは動機付けです。ゲームを速く進めるには、あるいはレベルを速く上げるには、プレイヤーは何をしなければなりませんか? 

ユーザーの行動を基にゲーム自体に広告体験を組み込み、エンゲージメントを促しましょう。これを実現するには、プレイヤーがより多くの広告に触れるよう、リワードの内容とプレイヤーがそれをゲットするために何をすべきかを決めます。広告を見ることでライフが増えたり、ブーストアイテムをもらえたり、などでしょうか。 

良いハイブリッド型マネタイズというのは、ユーザーの分類が考慮されており、マネタイズ手法がプレイヤーの各タイプに合っているものです。分類するということはつまり、戦略はすべてのケースに当てはまるものにはならない、ということです。様々なタイプのプレイヤーと彼らのゲーム内での行動に合わせた戦略を練る必要があるのです。 

ユーザーの分類を始めるにあたり、いくつかの例を挙げておきます。

  •   長期プレイヤー VS 新規プレイヤー:この二つの分類にはそれぞれ違うタイプのリワードを適用  
  •   エンゲージメントとプレイ時間:1日3時間プレイするユーザー VS 1日20分のユーザー 
  •   LiveOpsエンゲージメント:直近のLiveOpsイベントに参加したプレイヤー VS しなかったプレイヤー 

LiveOps

ゲームスタジオでは、新しいコンテンツを提供してユーザーエンゲージメントを促し、収益化の機会を生み出すべく、LiveOpsが活用されています。LiveOpsは、以下の何がユーザーに響いているのかを理解するための便利なフィードバックツールにもなります。  

  •   新しい機能
  •   独占コンテンツ
  •   イベント
  •   アプリ内課金のアイテムをまとめたバンドル

バンドルとは大抵、ライブイベントや独占コンテンツ、新規機能などをまとめて期間限定で購入できるものをいいます。ユーザーを離さないためにシーズンイベントと関連づけたり、ゲーム内プロモーションとして提供されたりします。 

 

収益化ソリューションの選び方

最近ではハイブリッド型マネタイズ戦略を最適化し、テストし、さらに磨きをかけてベストなものにする方法として、オートメーションが重要な要素となっています。しっかりとした収益化ソリューションであれば、オートメーションによりビジネスの成長の一助となります。また、オートメーションにより効率が上がれば、チームはユーザーを惹きつけるアプリやゲームの開発に集中できるようになります。最終的な目標は、テストを通して何が上手く行っているのかを把握し、調整を行い、チームの運用コストを削減することです。 

利用できる機能やキーツールは、各収益化ソリューションによって様々です。ベストなソリューションを探す際は、以下が実現できるものであるかどうかという点に注目してみてください。

  •   上位のアプリ内ビディングパートナーの需要へのアクセス 
  •   使いやすいA/Bテスト
  •   デベロッパーフレンドリーな統合プロセス 
  •   最先端のブランドセーフティツールで高いユーザー体験とリテンションを維持できる

MAXをご存じですか?AppLovinが提供する、業界トップのアプリ内ビディングベース総合収益化ソリューションです。これまで世界中のデベロッパーに驚くべき結果をもたらしてきました。

 

指標やベンチマークを見直し、離脱を確認し、頻繁にテストを実施

テストは最適なハイブリッド型マネタイズ戦略に欠かせません。アプリ内課金の収益が停滞した段階でテストし始めるデベロッパーもいれば、そうではなく、常に複数のA/Bテストを走らせ大きな改善を加えたり、全体的な収益を押し上げるデベロッパーもいます。 

テストを実施するうえでのベストプラクティスをいくつかご紹介します。

  •   小規模のユーザーベース(10%程度など)に対して、例えば10~14日間に渡ってテストを実施する。
  •   ARPDAU(1日のアクティブユーザーの平均利用額)を評価し、ベンチマークと比較する。
  •   広告の頻度が事前に算出した推定値と同じかどうか、特に予想を下回っていないかを確認する。
  •   広告に対する反応、広告クリエイティブ、広告の表示頻度、およびエンゲージメントなどの広告実装における変数を確認、最適化する。

テストを行いながら、見せる広告の種類に応じて、どのくらいのユーザーが離脱しているかを注視しておきましょう。大きな落ち込みがあるようなら、テスト戦略を見直して調整した方がいいかもしれません。 

テストを実施し、ユーザーに何が響いているのかを見極め、最適化により全体的なユーザー体験を高め続ければ、あなたのハイブリッド型マネタイズは改善し続けるでしょう。 

 

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